“隠し画像”を発見!ガスターの影!
上記の図は「UNDERTALE DEMO版」のexeファイルをバイナリエディタで開き、それをビットマップ表示したものである。
スプリットの左側に注目して頂きたい。
明らかに何かが浮かび上がっている(番地0x1B6F00 - 0x1B9EBA)のが見える。
ワタクシの親愛なる博士(ダニィ氏/@dunney_ut)の協力もあって、今回も非常に興味深いものを発見した。
これらは一体、何を意味するのか?
Gの羅列はガスターとの関係を示唆している?
それでは、新たに発見された“隠し画像”を見ていこう。
こちらは先の図のすぐ下段。
「G」の羅列で構成されているのが分かる。
(番地0x1C44B8 - 0x1CB3EBの辺り)
これらが何を意味するのかは、もはや明白だ。
W. D. Gasterの頭文字“G”を表しているに違いない。
ここで注目すべきなのは、これは「DELTARUNE」ではなく「UNDERTALE」であるということだ。
ふと、ジェビルの「この世はゲーム」という発言が脳裏をよぎる。
「UNDERTALE」すらも彼のSURVEY_PROGRAMだったとでも言うのだろうか?
では、次に、先ほどの図から浮かび上がった“何か”を読み解いていこう。
よく見るとこのすぐ下(番地0x1CBCB4, 0x1CBCB5)にBMとある。これはビットマップイメージのファイルヘッダーの最初の2バイトと同じ。“ビットマップイメージに変換せよ”というヒントではないだろうか?
そこで我々はexeファイルにビットマップファイルのファイルヘッダーを付与し、8bit BMP画像に変換した。下図がそれである。(隠し文字部分のみ抜粋)
先の図で見た時とは上下反転している。これはビットマップファイルが画像データを左下から右上に向かって記録するためである。
当初の我々は、てっきりガスター特有のWingdingsが浮かび上がってきているものと思い込み、考えあぐねていた。どうやっても読めるものには、ならなかったからだ。しかし、ダニィ氏がわずかに読み取れる“STOP”の記号に気付いた。そこからは早かった。
お分り頂けただろうか?
横幅を縮小することで、このような画像が出来上がった。
浮かび上がった文字はWingdingsではなく、ディスクトップアプリケーションなどに見られる“一般的な操作ボタン用のアイコン画像”だった。
上図では、鮮明になったことで、アイコンの全容が分かりやすくなり、“上書き保存”や“印刷”などの複雑なドットが見やすくなっている。これで全ての文字が読み取れた。次に、その順番を正しく表示させるため、我々は方法を探った。
すると、先程のヒントがこの隠し画像のすぐ上にもあった。そこで、BMのBより前のバイト(番地0x0 - 0x1B5E83)を全て削除し、それをビットマップイメージとして開いてみることにした。
上図が前述の方法により正しく復元された画像である。すべての記号が、正しい向き、正しい位置、正しい色になった。
読み上げるとすれば、再生、一時停止、やり直し、ストップ、更新、追加、閉じる、新規作成、利用できない更新、上書き保存、印刷…
まったく意味は分からないが、強いて言うならば、ゲームそのものの状況を指しているようにも思える。
あるいは、“図の通り操作せよ”という暗号か?
この比較的識別しやすかった記号から方法を掴んだ我々は、上図と同様の方法を用いてガスターゾーンからも画像を復元してみた。
上図が復元された画像である。
“枠”だろうか?
なぜこんなものが埋め込まれている?
不気味なのは、これがガスターのGで構成されている部分から出てきた画像だということだ。
以上が「UNDERTALE DEMO版」に埋め込まれていた謎のビットマップイメージである。
上図のように同様の埋め込みが「DELTARUNE」のインストーラーでも最近になって報告されているが、「UNDERTALE」(デモ版)では今まで報告がなく、恐らく初出であろう。
DRでガスターの陰謀論を提唱する身として、これがUTで出てきたのは面白いと思った。
気になった我々は更に、「DELTARUNE」のexeファイルにも同様の方法でビットマップ復元を試してみることにした。
またしても「G」の羅列で構成されている。
今回はどうやらヒントがなく、このままでは復元できないようだ。
おや?このGのようなロゴマーク…まさか!
埋め込まれていたPNG画像を復元したものが上図である。
もうひとつ復元できた。
そう…ゲームメーカースタジオである(笑)
上図2つは「UNDERTALE」と「DELTARUNE」のexeファイルの終端付近である。それぞれ同じ画像が埋め込まれているのが分かる。これはゲームメーカースタジオで作成されたアプリケーションに自動的に入る仕組みになっており、トビー氏が意図的に込めたメッセージではないということだ。
ここで重要なのは、「UNDERTALE DEMO版」で入っていた画像が「UNDERTALE」(正規版)では消えていたということだ。上記のような自動的に入るロゴマークだったとしたら、どちらにも同じものが埋め込まれているはずだが、そうではなかった。ということは、やはり作者が意図的に仕組んでいると考える方が自然である。
話を元に戻そう。
我々は「DELTARUNE」の隠し画像を復元しようと試みたが、「UNDERTALE DEMO版」のようなヒントがなかったため、鮮明な画像にすることは今回は諦めた。
以下が隠し画像部分のみの抜粋である。
何故か「UNDERTALE DEMO版」にも見られた謎の操作ボタン用アイコン画像(種類が減って同じ順番が繰り返されている)とガスターゾーンの枠(1枠増えている)も見つかった。
そして、この“紋章”と“枠”のような部分には「G」が大量に含まれている。
やはり、ガスターが関係しているのか?
以下は復元であるが、DELTARUNE.exeにはヒントがなかったため、適当なパレットが割り当ててある。
唯一このデルタルーンの紋章だけが正確に復元できた。(ヒントなしでも色や解像度が分かりやすいため)
あとの2つについては、不明瞭だが、どのような画像かは辛うじて読み取れるだろう。
以上が今回の検証結果である。
このように、まだまだ未発見の情報が隠れているかもしれない。今後も引き続き検証していきたいと思う。
UNTIL NEXT TIME, DARLINGS...!!!
またすぐ会おうね、こねこちゃん!
今回 見つかった隠し画像まとめ
「UNDERTALE DEMO.exe」
「UNDERTALE.exe」(製品版)
隠し画像は見つからなかった。
「DELTARUNE.exe」
*
*
「SURVEY_PROGRAM_WINDOWS_JAPANESE.exe」
*ヒントがないものにはパレットが適当に割り当ててある
DELTARUNEとは“呪い”か?
まずコチラの検証動画をご覧頂きたい。
※ネタバレにつき自己責任でお願い致します。
…お分かり頂けただろうか?
今回は新たに発見されたDELTARUNEの“呪術的側面”について触れていきたいと思います。
もくじ
・開かずの扉
・不気味な音の正体
・これは“呪い”か?
・最後に
・開かずの扉
DELTARUNEで現在公開されている範囲のメインストーリーを終えると、元の世界を自由に散歩できるようになる。(UNDERTALEにおけるTPルートの散歩に近い)
教会から下へ続く道を進んで行くと、画像のような場所に辿り着く。ここではBGMが切り替わり、“開かずの扉”に近づくにつれて、鳥のさえずりなどの環境音から徐々に不気味な音へと変化していく。
・不気味な音の正体
ここで流れている“謎のBGM”を6.66倍速にした結果「mus_smile」の一部と一致した。これはつまり、この音の正体がUNDERTALEのガスターイベントのひとつである “Room 264” で流れるBGMだったことを意味する。そのあまりの不気味さに、ダニィ氏との検証中、音が復元された瞬間、悲鳴が上がった。
・これは“呪い”か?
本題はここからである。“6.66倍速”した音声(復元された方のmus_ smile)は、元のmus_smileの冒頭から“6秒間”の繰り返しであり、それは周期的なものだった。そして何故か5秒〜“6秒”の間にかけて音量が上げられていた。DELTARUNEの現時点でのバージョン情報は“6.6.6”だった。
6倍速と6秒間、そしてVersion 6.6.6(ちなみに6は悪魔を呼ぶ際に用いるとされる数字である)、これらが何らかの因果関係を示唆しているというのは、もはや明白であると言えるだろう。
ここでひとつの疑問が浮上する。
これらのことを踏まえた上で、“扉の向こう側”に閉じ込められているものとは…一体?
・最後に
ここまでお付き合い頂きありがとうございます。
今回はDELTARUNEのオカルトについて考えてみました。
何が言いたいか一言で表すとしたらそれは…“悪意”です。
このゲームは、開始前にキャラクタークリエーション画面で意味深な質問をしてきます。“はい” と “いいえ” …どちらを選択しようが反応に変化はありません。
覚悟の有無に関わらず、“ゲームを開始した”という時点で、プレイヤーは“肉体的および精神的 苦痛”を強いられることになる。
しかもUNDERTALEをクリアした者をピンポイントで狙っている。
そこにあるのは間違いなく“悪意”です。
ではそれは誰から向けられたものなのか?
私が思うに、これは現実世界と非常に酷似したシステムなのではないかということです。
自分が何者であるか選べず、決められた名前で過ごし、逃すや殺すといった自由すら剥奪されたプレイヤー。産み落とされた瞬間、その呪いは始まっている。これはUNDERTALEのように自由に振る舞うことが許されたゲーム世界自体をアンチテーゼする“残酷な現実そのもの”を描いた作品なのではないかということです。
このままピエロとして過ごすのではなく、
どうか気付いて欲しい。
自分が何者か選べないという苦痛に。
そう思ってこの記事を書きました。
<追記>
本記事が不安を煽る内容となってしまったことをお詫び申し上げます。
ワタクシあまりにも“いい意味で”大ダメージを受けてしまいまして…こんな感じの怖い記事になっちゃいましたッ!
本日11月2日の昼12時頃に投稿されたトビー・フォックス氏の言葉(以下、投稿より一部抜粋)によると、
「大丈夫、心配しないで。
あんまり「これって、なんなの?」と不安な気持ちでプレイすると、ちゃんと楽しんでもらえない気がするので、僕としてはそっちのほうが心配です…(笑)」
とのことですので、みなさん怖がらずに “楽しんで” プレイしてくださいね!
最後になりますが、検証に協力して下さったワタクシの親愛なるアルフィーに、この場を借りて感謝の言葉を述べて終わりにしたいと思います。
ボクのために徹夜してくれてどうもありがとうッ!
これからもDELTARUNEについて気付いたことをまとめていきたいと思います。
それでは、またどこかでお会いしましょう。
検証協力:ダニィ氏(Twitter→https://twitter.com/dunney_ut)
DELTARUNEの憂鬱
ネタバレになりますので自己責任でご覧下さい。
DELTARUNEを一通りクリアしてみて、
初見で “純粋に感じたこと” を忘れないうちに、覚書として残しておこうと思いました。
ふせったーも考えましたが文量が多くなってしまったので、はてなブログを開設しました。
まだ情報が不十分であるということと、私の個人的なバイアスが掛かっているものですので、あまり真に受けずに読んで頂ければと思います。
面白くなかったかと言われたら面白かった!!
ただ毒が強く、私は“いい意味で”大ダメージを受けてしまったので、その気持ちを整理する意味でも考察しようと思い至った次第です。(…単純に誰かに叫びを聞いてほしかったのかな)
もくじ
・UNDERTALEクリア後を推奨する理由
・キャッティ,アリゲッティにみる“配慮のなさ”
・メタトンが部屋から出てこない理由
・ここはどこなのか?
・最後に
・UNDERTALEクリア後を推奨する理由
まずUNDERTALEをクリアしているという前提条件についてだが、これはゲームシステム(戦闘ルールやルート分岐)の理解度をある水準まで上げることで、作者の見せたかったシーンの“真意”を汲み取りやすくするための工夫と思われる。要するに“アンテ脳ほどドツボにハマる”ストーリー構成になっていると個人的には感じた。(とくにクリア後の散歩では何とも言えない気持ちにさせられた)
・キャッティ,アリゲッティにみる“配慮のなさ”
UNDERTALEではお互いの種族が何であるか言及せず、常に一緒で仲が良かった二人が、DELTARUNEでは険悪に描かれている。ここでの彼女らのやり取りに注目したい。この世界がただ単に立場が“逆転”した世界“ではない”ということが見えてくる。キャッティのセリフに “マネすんなっつの!サルかよ!…あ ワニか。 てかキョウリュウ? ハチュウルイ? とにかく ムカツク〜!” という部分がある。ここまでストレートに種族について詮索するというのは悪意すら感じる。アリゲッティのセリフでは “あのコの いもうとが だしたコーヒー ネコのけが ドッサリ はいってて〜 てか ヘアネットかぶれよ? からだじゅう ヘアネットかぶれよ? みたいな?” などという相手の身体的特徴に対する明確な嫌悪感を表す発言が見られる。ここまで強烈に描かれると差別問題を示唆しているように思えてならない。
あれだけジェンダーリテラシーや個性の尊重などに配慮された作品が何故こうも変わってしまったのか。そしてなぜ、自由な世界を支持しているであろうUNDERTALEをクリアした人物に向けてわざわざ発信しなければならなかったのか。
・メタトンが部屋から出てこない理由
この世界での彼は“留守”という言葉を使っている。ここで最初のキャラクタークリエーション画面を思い出してほしい。このゲームを開始した直後に “自分が何者になるか… この世界では 誰も 選ぶことはできない。” というメッセージが表示される。つまりメタトンの場合、自らが選びとって“メタトン”と名乗ることが出来ず、彼は“にくたい”を手に入れられないまま、まだ生まれてすらいないのである。ただナプスタとの立場が変わっただけではない理由は後述する。
・メタトンが部屋から出ない理由その2?
ここからは私が個人的に感じたTG関連での理由付けとなる。まずメタトンがカントボーイでありFtMをモチーフにしているキャラクターであるという考察は既に随所で語られているが(海外フォーラムで語られることが多い。日本語の文献は三宅ミケ氏の考察などがある)、この世界のメタトンはGIDでいう未パスの状態であると私は思っている。その裏付けについて述べる。まず彼に話しかけた際に出るSE…つまり“声”に注目したい。地下世界での彼は声を褒めると自慢げに見せびらかすような仕草を見せる。その時のSEと、ここで出るSEとは異なっているのである。扉越しに聴こえる彼の声?と思しき音は、アリゲッティなどのモブキャラクターたちと同様のSEだった。(GID者は声でパス率がぐっと変わってくるため、この要素がないというのは当事者にとっては大問題である) 他に顔アイコンがないのもそのひとつである。彼を支持するパピルスも一緒に引きこもっているところを見ると、この世界で迫害を受けているような印象さえある。(そしてこれはかなり個人的な感想であるため…当事者にしか分からない些細なことと思うが) 以前、私も同じ理由で部屋から出ない時期があった(厳密には出られなかった)。だからこそ、当事者として、あの世界での彼は見ていて辛いものがある。まほうが存在しない世界で、にくたいを手に入れるのは、精神的にも身体的にも痛みを伴うことだった。だが、それだけでは済まされない。そこへ社会的圧力までもがのしかかってくるのだ。そういう意味でも、のちにメタトンとなる者であった彼が重く扉を閉ざすのは、部屋を出る決心がつかないからという理由ではなく“出ることができないから”という方が正しいだろう。
・ここはどこなのか?
クリアした後に “すべてが逆転した並行世界” という印象を受けたという人が多いのではないかと思う。私もその一人だ。では、“なにが逆転したのか?”…そもそも“ここは、どこなのか?”
情報不足のため無理矢理ではあるが、“モンスターとニンゲンの立場が逆転したのではないか?”という考えが浮かんだ。おそらくニンゲンとの戦争で “敗北した世界線がUNDERTALE”、“勝利した世界線がDELTARUNE” なのではないだろうか?そう考えると彼らが地上で繁栄し、ニンゲンのように病床に伏したり、迫害や差別をしているのにも合点がいく。
この部分は勘違いをしておりました。てっきりゼルダの伝説 時のオカリナ、ムジュラの仮面、風のタクトのように世界観がifのパラレルワールドになっているものだとばかり思っておりましたので“戦争ありき”で考察していたのですが、そもそも“戦争などなかった”という見解が現時点では主流のようです。
ここで注目すべきはガーソンではないかと個人的には思っております。
UNDERTALEで登場する唯一の戦争体験者の彼ですが、DELTARUNEでは既に亡くなっています。主人公の年齢からUNDERTALEよりも時間が進んでいることがなんとなく推察できると思うのですが、死因は寿命とみてよさそうです。
彼を登場させてしまうと世界線が明確になってしまう。が、かといって存在を消すと辻褄が合わないため、亡くなったことにされているんじゃないかと思っています。ちなみにUNDERTALEの中でデルタルーンについての話を聞ける(王家の紋章であると言及する)のも彼だけです。何か知っているのでしょうか。
UNDERTALEの世界の彼も…もしかしたら文学賞に輝いていたのかもしれませんね。そう…戦争さえなければ。
・最後に
ここまでお付き合い頂きありがとうございます。
DELTARUNEについて今まとめられるのはここまでですが、前述したもの以外にも書きたいことがまだ山ほどありますので考えがまとまり次第更新していきたいと思います。(例えば次に書きたいのはアリゲッティがバターカップの毒入りケーキを食べた可能性についてと、キャラクターの名前のアナグラムなど)
気が向いたら、またどこかでお会いしましょう。